青梅市庁舎

青梅市の核として、市民を受けとめる開かれた市役所

災害に強く、サスティナブルな市役所

約50年間使い続けた旧庁舎の安全性や機能を刷新し、さらに良好な行政市民サービスを提供するために建て替え整備したプロジェクトです。コンペから設計・監理まで、庁舎建設室を中心に各課のご担当とともに、安心・安全でサスティナブルな市庁舎を実現しました。

気軽に立ち寄れる、身近な市民のよりどころ

「市民対応」から「お客様へのおもてなし」という、「市役所が市民のためにある」という原点に立ち返り、広くユーティリティーの高いロビーをつくりました。
この1階ロビーにはあらゆる市民窓口が顔を並べています。また、談話コーナーでくつろげるなど、「公共の居間」のように身近な市役所となりました。

参加から参画へ、市民と行政が一体となって暮らしを支える場づくり

広いロビー空間で、市の催しや市民主体の発表会などが行われます。会議室は市民団体も活発に利用しています。2階には市民への情報発信の場があり、隣接する喫茶室「だんだん」は、市内の障がい者団体が運営し、就労支援や社会参画・交流の場として、訪れた方々にも親しまれています。

施設概要

所在地
東京都青梅市[ ]
用途
市庁舎
構造
SRC、RC、S、免震構造
規模
地上7階、地下1階
延床面積
22,098m2
竣工
2010年5月

受賞歴

2011年
日経ニューオフィス賞 ニューオフィス推進賞

「大地」「風」「陽光」~多摩の自然と共に、市民に愛され続ける市役所

多摩の自然の力を最大に活かしたエコ庁舎

自動制御の自然換気や、地中熱と蓄熱槽を利用した空調システム、太陽光発電・太陽熱給湯など、自然環境に即したさまざまな省エネ手法を採用しています。
また、多摩産材の杉を家具や内装に使用し、市の浄水場で使われた花崗石を外構に活用するなど、地場産材・リサイクルに積極的に取り組みました。

市民を支える自立型庁舎

免震装置を採用し、指令拠点機能を確保しながらの業務の継続性に寄与しています。
72時間以上連続運転可能な発電機を備え、災害に強い自立型の市役所としています。
十分な広さの防災広場(市民広場)や防災テラス(市民テラス)は、普段は市民の憩いの庭として親しまれています。

本格的な総合窓口に対応した庁舎

市民窓口の配置の工夫とICT技術により、総合窓口方式(窓口のワンフロア化)を実現しました。
新システムの導入で、市民に優しく使い勝手が良く、職員にとっても働きやすい窓口になりました。経験豊富なコンシェルジュが親切にご案内し、高齢者から子ども連れまで、あらゆる方が快適に利用できるようになりました。

設計者からの一言

近年、庁舎の老巧化が進み、建て替えが迫られている自治体が多いと言われています。
自治体にも個性があり、それぞれに展望や課題があります。
この青梅市庁舎では、関係者のみなさまと深く時間をかけて関わらせていただき、知恵と発想力と経験でサポートし、ビジョンを共につくり上げ、青梅市・市民にとって、価値ある資産となったと考えております。
市民広場の入口には、姉妹都市ボッパルトの葡萄に因んで、ブドウ棚でゲートを構成しています。
また、市役所は良く知られた「青梅マラソン」のゴール地点でもあり、青梅市のまちづくりや活動の核としても期待されています。
落ち着いた議場では、壁面の開閉で多摩の風景を感じながら議会を進めることができます。

利用者からの一言

平成22年7月の業務開始以来、30件を超える自治体や団体等が視察に訪れています。
これは、新時代の市庁舎へ、高い関心の現われだと感じます。
東日本大震災に対しても、免震装置や非常発電が有効に機能し、業務を支障なく継続できました。

撮影者:篠澤建築写真事務所, 青梅市提供