佐藤武夫ギャラリー

作品集

旭川市庁舎

佐藤武夫のことば

わたくしは旭川で足かけ三年を過ごした。当時中学校の一年生で、酷しい寒さの中を一里ばかり距った上川中学へ通ったわけである。十月の末から翌年の四月ごろまでは、雪の中を歩くのが辛かった。半年ちかく灰色の空と一面の雪におおわれた世界の中で、小さな煉瓦造の建築などを見て通ることは、視覚の中で落とし物を見つけたように嬉しかった。旭川の市庁舎を設計するに当たって、わたくしはこの実感を最初に思いおこした。煉瓦を壁に使おうと心に決めたのである。それもコンクリートと煉瓦を交錯して鮮やかなチェックの模様を、あの灰色の半年の空に聳立させようと考えたのである。
(佐藤武夫 火燈窓 相模書房 1969年)

設計コンセプト

市民に親しまれる近代的な庁舎として計画された。低層部に市民サービス関係の窓口と市長室・議会関係諸室を集約し、その他の機能を高層化することによりランドマーク的機能を持たせ、足下周りは庭園として開放した。凍害対策としてできるだけ表面凹凸を避け、雪解けによる外壁の汚れを防ぐための水切り、防水層の押さえへの留意など十分な寒冷地対策に加え、エントランスホール下部に日本初の融雪装置を設置している。

旭川市庁舎の詳細情報

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所在地
北海道旭川市 [ map ]
規 模
9F/B1F
竣工年
1958/01
延床面積
11,241m2
構 造
SRC, RC
用 途
市庁舎
受賞歴
1960年 日本建築学会賞